茶碗蒸しの中 de 書評ぶろぐ

病気をきっかけに2年ほど主夫をしてました。 好きなマンガ、小説や主夫業についてツラツラ書きたいです、ほへ。

怪奇小説で学ぶ仮想通貨の危険性

どうも、最近NEMってますか?

やはり時代は不労所得、ね。

仕事なんてやってらんないですよ。バブルは去った?ハッカーにやられる?

おいおい、びびってちゃ何も始まらない!とにかくさ、やってみること!それが大事なんです。竹原ピストルも大事なのは「走り始め続ける」ことだって言ってるでしょ。

ま、そんな軽い気持ちで仮想通貨に手をだすと、こんな危険な目に合うかもしれません。

 

では、怪奇小説。

今日は「猿の手」。おっとドメジャー怪奇。

「猿の手」W・Wジェイコブズ

乱歩の選んだベスト・ホラー (ちくま文庫)

あの大乱歩が選んでますから、そりゃ仮想通貨も尻尾巻いてにげますよ(錯乱

えっとですねえ、舞台は19世紀のイギリスかな。強い冷たい風が吹いている夜に父と息子がチェスをしているんです。父親はもう老人で、傍らには母親も老婆、この家は三人家族みたい。そこへね父親の旧知の軍人が尋ねてくるんです。

ま、色々な話を軍人がするんですね、でその中に「猿の手」なるものが出てくる。

家族はね、なんか興味津々な訳ですよ。それなんなんだと、その仮想通貨儲かるのかと。軍人はあんまり仮想通貨のこと良く思ってないんですよね。まじないめいたものなんでしょうが...とお茶を濁している。でも家族がその通貨教えてくれって言うからしぶしぶこう言うわけです。

「年老いた行者の呪文がかかっているんですよ、『人の生涯は定められしもの、逆らう輩はそれ相応の報いをうける』ということを示したかったのです。そこで行者はこの猿の手、あいや仮想通貨にまじないをかけ、3つの願いがかなうようにしたのです」

あー、これはやな予感というか、落ちを早々に言っている感じがしますが。改めて読むとこのあたり無理くりじゃない?と思うのですが、まあそれはそれとして。

で父親が200ポンドわれに授けたまえ!って言うんですね、でも出てこない。

当たり前ですね。

次の日、息子死にます。(おっと)で、見舞金200ポンドゲット(ひえ~)

で母親「息子を返して!」猿の手「おかのした」息子(のようなもの)「ドンドン」

母親「息子帰ってきた!」父親「やめろ、それは息子じゃない。猿の手、息子を元の場所に戻すんだ!」猿の手「あいよ」そして扉の向こうにはただ風が吹くばかり。。。

駆け足になりましたが、この話の怖いところは家族がね、無邪気なところなんですよ。決してね、お金ほしさに禁意を犯したわけではない。ただ、ちょっと冗談で200ポンド頂戴っていっただけですよ。その代償がこれ。ね

仮想通貨やろうとしているあなたも、こういう軽い気持ちでやろうとしてはいませんか(いないですか、そうですか)家族を犠牲にするかもしれない仮想通貨、あなたはやれますか。仮想通貨やりますか、人間やめますか。

ね、えーと、原作はね。ほんと後半の畳みかけがすごいんです。訳がいいですねきっと。倉坂鬼一郎御大ですからね。ぜひね、仮想通貨をやる前に読んでいてほしい名作です。

去年のうちにやっとけばよかったなー

 

仕事がちょっとつらいときに聴く音楽たち

仕事つらいですよね。なんかこう大学くらいに思っていた未来像とだいぶ違うなー。

通勤でさ、満員電車でさ、痴漢に間違われたくないから、なるべく女の人がいなそうな車両探してさ、駅に着くたび、空いた席がないかキョロキョロしてる。こんなだったけかかなあ。もっと好きなこと仕事にして、忙しいかもしれないけど充実してて、会社のみんなはいい人ばっかで。でも実際は今日のプレゼンで朝から緊張してる、そんな毎日。

 そういう時に「ちょっと」支えてくれる曲を紹介します。

①グレープバイン 「風待ち」


GRAPEVINE - 風待ち

サビがね。いいですよ。

 

みんな知らぬ間に時を過ごしたのかなぁ

思い描いたとおり?ちょっと違う

 

ね、高校のとき初めて聴いていい曲だなあと思ったんですけど、

30過ぎると本当の意味がわかってくる曲です。

2番目のサビが一番すきなんですが、

 

あれ?いつの間にこんなに疲れたのかなあ

まだいけるつもり ちょっとはつらい

 

そう、「ちょっとつらい」んですよ、30代は。

でね最後のサビはこうです。

 

みんな知らぬ間に時をすごしてるのかなあ

思い描いたとおり?だったかなあ。

 

一番目は「過ごしたのかなあ」で過去形なんですが、最後のサビは「過ごしているのかなあ」で現在系なんです。

ここでちょっとハッとするんですね、今これを聞いているオレも知らぬ間に時をすごしてないか...みたいな。

これを聴いて、よし仕事頑張るぞ!とまではいかないんです。でも、学生時代のことを思い出して、もう一度やってみようかな、とそんな気持ちにさせてくれるやさしい曲です。

「ちょっとはつらい」って最近なかなか言えないよね。

 

②ケツメイシ 「手紙」


手紙 ~未来

ライブ版で合いの手?が恥ずかしいですが、

これも歌詞がいいですよね。

 

まだ、見たことない未来で勇敢に戦う俺がいる

勇敢に戦う 俺がいる

きっとそうだろ どうなの?

未来の俺らの状況は?

まだ見たことない未来で勇敢に戦う俺がいる

きっとそうだろ どうだろ?

未来のみんなの状況は?

 

やっぱりこれも高校のとき聴いていて、そのころは今の自分の状況なんてぼんやりとしていた。けどどうだ、まあまあ、やってるじゃないか。できれば高校のオレががっかりするような今にしたくない。そういう気持ちにさせてくれる曲です。

これ聴くと、しょーもない営業回りで汗かいても、これがオレの戦いなんだ、と腹の底から力でてきますよ。

 

H Jungle with t 「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」


時には起こせよムーブメント

 

最強のリーマンソング。

温泉でもいこうなんていつも話している

落ち着いたら仲間で行こう なんて

でもぜんぜん暇にならずに 時代が追いかけてくる

走ることから逃げたくなってる

 

友人と飲みいくと、まあ、今度休み合ったらさ、なんてよく言いますよね。

でもそれが実現することなんてほとんどないんだよね。みんな家庭や仕事で忙しくてさ。それでいいんだけどさ。でもさ。ねえ。

 

流れる景色を必ず毎晩見ている

うちに帰ったらひたすら眠るだけだから

ほんのひと時でも自分がどれだけやったか

窓に映ってる素顔をほめろ!

 

これねえ、帰宅帰りの電車で聴くと、涙がにじんでしまうんですよ。

最後はね。

 

いつもの間にやら仲間はきっと増えてる

明日がそっぽを向いても走りまくれよ

そうしてたまには肩を並べて飲もうよ!

 

で終わるんですね。とにかく目の前にあることしっかりやれよ。

色んなことは後からついてくるさって、たぶんそういうことなんじゃないかな。

なんで小室哲也はこんなリーマンの心を写し取った歌詞がかけたんだろうなあ。

天才なんだね。きっと。

さて、仕事しよっと。

 

 

 

 

 

通勤の途中で読めるSF 星新一「解放の時代」とKOHHの「毎日だな」

わたしはひとつ第七官界にひびくブログをかいてやりましょう

長編小説は無理でも、短編ならできるのではないか。

それもできれば短ければ短いほうがいい。わずかなページ数であれば自分のような素人でも書評のようなものが書けるだろう。

そいう訳で一回目は、ショートショートの星新一。なんと9ページの傑作。

(赤字部分は引用です)

筒井康孝選 60年代SFベスト集成

星新一 「解放の時代」

60年代日本SFベスト集成 (ちくま文庫)

 冒頭でまずギョッとすると思う。

覚醒剤を含んだ霧が鼻のあたりをただよってきて、俺は目を覚ました。

あれ?筒井康孝と間違えたかな?と思って題名をみても確かに星新一である。

発表が60年だから星さんもまだ若くて血気盛んだったのかしらんとも思う。

でもご安心を、これは目覚まし用の覚醒「剤」であって、いわいる麻薬のようなものではない。ただ、目覚ましのために薬吹きかけるってやはり星ワールドはちょっと危ない。

で、主人公の男は起きたはよいけれど、今日は遅番だったことを思い出し損をしたような気分になる、このあたりは星の作品でよくあるケダルイ朝の描写だ。

しかし、その後でまたギョっとする。7行目あたりである。

そばで女房が眠っている。俺は女房とセックスをした。

あ、あれ星作品でおセックスなんて単語出てきたことあったかしら?おーい、でてこいにも出てこないですよね、たぶん。はー星さんも若かったんだなあと思う。

その後女房が子供がほしいけど、今では無理だからはやく昇給しろとぐちぐち言っている。ここら辺が1P目。

そして2Pに入ると男は出勤のため家をでる。その際もやっぱり、

家を出がけに、女房とセックスをした。

あらま。新婚かな?と、まあ思うじゃないですか、でもね。女房とセックスした4行後にですねバスの待合所で老婦人とぶつかるんですが...

あやまっているうちに、おれたちは道端でセックスをすることになった。

どっどっどどどーどっどっどどいうことやねん、ですよ星さん。これ家族に読ませられます?こいつ女だったら誰でもいいんかい?

で、やっと来たバスに乗るわけですよ、そんでねまあ顔見知りの男とね挨拶がてら話すんですけど、そう!

おれたちはつとめ人の悲哀について話あい、ついでにセックスをした。

うほっ。なるほどレインボー系か?星さん、早いなあ時代先取りさすが。

その後、所長の家に行ってその奥さんとセックス、所長が最中に現われて連れていた犬とセックス、その際所長が男に言う言葉が

「きみななかなか犬に詳しいようだね」

なんやねん、それ!ふっざけた小説だな、大体これ、SF?と思うじゃないですか。あのねえ、こっからSFなんです。

その後男は受胎センターにいくんですね。受胎センター。ほうほう。

でやっぱり、受付の女の子とセックスをし、係りの中年男とセックスをし、更にアンドロイドをセックスをするんですね。で、ここからですよ、異様なのは。

このセックスしたアンドロイドは後で男の自宅に赴き、女房とセックスするんです、そこで初めて受胎が行われる。優秀な子供が生まれやすいようアンドロイドが優秀な遺伝子を選出して受精を行うんです。うおーSFFFF!

で、その後葬式にいって、受付の女の子とセックスして、死体とセックスしてちょっと時間ができたからと動物園で5種類くらいの動物とセックスして、品種改良された花とセックスする。そのときの男の感想は、

ちょっと面白い感じだった。

もう、いうことないです。

最後はちょっとブラックというか、アンチヒューマニズな感じでね。小説史上に残る大どんでん返しがありますから、ぜひ読んでみてください。9ページだしね。

話はぶっとんでますが、文体のリズムはとてもいいです。それは何行かに一度でてくる「セックスをした」という言葉が全体のアクセントになっているためです。というかこれはヒップホップです。KOHHの「毎日だな」の毎日だなというフレーズの使い方と一緒です。下のPVでの「毎日だな」を「セックスをした」に変えても成立します(乱暴 )さすが、星新一

www.youtube.com

 この短編もすごいけど、これをアンソロのトップにもってくる筒井さんの力技もすごい。なにげに(当時の)モダンオールドスクールな「ハイウェイ惑星」の後に(当時の)最先端ニューウェーブ鉄SF「X電車で行こう」を載せているのも憎いよねえ。

ところで、書評ってどうやって書くの。。。?

60年代日本SFベスト集成 (ちくま文庫)

60年代日本SFベスト集成 (ちくま文庫)

 
梔子 [Explicit]

梔子 [Explicit]

 

 

飯テロ、今夜の怪奇メシ! 怪奇小説のおいしいご飯たち

夏になるともー、食欲、落ちちゃいますよね。ザルかせいろだ、うふっ入んないから、と言ったのアニでしたっけスチャラダの。

怪奇小説で涼をとりながら、登場する料理に想像の舌鼓を打てばもーこれはね、内臓器官がウオオオオン言うこと間違いなし。ほんま、怪奇小説のポテンシャルはすんごいですなあ(もっと出版しろ

 

1 木曽の旅人 岡本綺堂

岡本綺堂妖術伝奇集―伝奇ノ匣〈2〉 (学研M文庫)

 

木曽ってどこ? ここです⇒(有益情報)Google マップ

 話としては木曽の山奥、山小屋でね。猟師の親子が父親ひとり、子が一人でくらしているんですね。そこに夕暮れかな、一人の男がふらっと山小屋をおとづれる。そうするとそこの子供がね、なにやら非常におびえるんですね、この男を。父親からみると普通のお役所に勤めているような男に見えるから、不思議に思う。しかしそのうち、飼っている猟犬もうなりだして、あれ?もしかしたらこの男は「えてもの(もののけ)」かもしれないと父親も少しだけ疑いだす。そうこうしているうちに男が

「おお、子供衆がいるんですね。うす暗いので、さっきからちっとも気がつきませんでした。そんならここにいいものがあります。」

と言いながら「あるもの」をだすんですね。

ここから先はネタバレになってしまうので、避けたい方はページを閉じてほしいんですが、(その前に☆ボタンおしてね)

文章をそのまま引用しますが、その「あるもの」とは、

かれは首にかけた雑嚢の口をあけて、新聞紙につつんだ竹の皮包みを取出した。中には海苔巻のすしがたくさんにはいっていた。

くうううう、竹の皮に包まれたすし! 

めっちゃ旨そう!夏、冷酒、すし、ねえ。もう夏バテなんて吹っ飛んじゃう。

しかもこのあとすしの描写がまだ、あるんです。

竹の皮包みを開いて突きつけると、紅い生姜しょうがは青黒い海苔をいろどって、子供の眼にはさも旨そうにみえた。

まあ、山中ですからね、痛まないように生姜がね、そえてある。憎い!にくいなあ。

これ短編を読むと、おいしいすしを食べたくなって居てもたっても居られないですよ。あとはね一見、優男にみえてもどんな悪事を働いているかわからないから、家に上げるのはよそうね、という防犯啓蒙怪奇小説でもあるジャパンホラー小説の名作ですね。

あ、今気づいたけど昨今流行の山の怪談のくくりとしても読めるよー

 

②壁の中の鼠 ラブクラフト

ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

夢の中でご飯を食べる。こんな経験はあなたにはないだろうか。

もしあるとすれば、それはどんなご飯だったがろうか、そしてもしそれを現実にア¥食べられるとしたらあなたはそれを食べるだろうかー

ま、とういう感じでね。でもこれ読んだら食欲なくなると思うんで、ブログタイトルに反するんですよね。。。

まあダイエットしたい人は読み込もう!

息子を戦争で失った男がね、アメリカから一族の故郷のエゲレスに戻って来るンですね。で、ラブクラフトですから一族はまあ、評判割るいんですね。とにかくなにやら悪行をやっていて周囲から恐れられていた。そんなん昔のことだろ、とこの人は戻ってきたんですね。で、まあなーんか変な夢を見る。

 

白いあごひげをした魔物の豚飼いが仲間と一緒に、ぐにゃぐにゃしてしまりのない体をそたけものの群れを追い回していたが、その獣の顔たるや、ただ、それを見ただけで、もうなんともいえぬ胸糞のわるい、むかむかするような気分のする面体だった。

ほー、この獣はなんなんでしょうね(すっとぼけ

また幾日からするとこんな夢をみます。

どうやら蓋のついた木の大皿の中にぞっとするようなものが入っているトルマキオの饗宴のような、とある不潔なローマの饗宴風景が現れた。

ああ、やっぱり食べるんですかね、この獣。まあ、夢の話なんで実際食べるわけではない。じゃあ、なに食べるんでしょうかねこの主人公は。

まあ、これ読んでお腹へったーなーと言う人は病院にいくか、親に頼んで座敷牢でも作ってもらってください。というわけで、自分の精神健全状態把握小説とも読めるラブクラフトの短編。あ、ニャル子さんでてくるよ。(やったぜ

 

蟇の血 田中貢太郎

田中貢太郎日本怪談事典―伝奇ノ匣〈6〉 (学研M文庫)

 

最後は、すっと飲み物ね。やっぱ、夏はさ水分多くとらないと、毎年あるでしょ脱水症状でのニュース、ああはなりたくないよね。ということで蟇の血。

ま、話はね。近藤よう子さんのこっち読んで貰えばわからるから置いといて、

蟇の血 (ビームコミックス)

蟇の血 (ビームコミックス)

 

 まあ、主人公がね、妙な女に家によってけ言われるんですよ。よせばいいのについていっちゃうんですよ。でね、そこで出されるのが、

女は壺の液体を二つのコツプに入れて一つを譲の前へ置いた。それは牛乳のやうな色をした物であつた。

ほーん、なるほど。で味が。

譲は手に取つて一口飲んでみた。それは甘味のあるちよつとアブサンのやうな味のする酒であつた。

アブサン=フランス、スイス、チェコ、スペインを中心にヨーロッパ各国で作られている薬草系リキュールの一つ(WIKI

なるほどね、アブサンか。あんまり飲んだことのない酒ですよね。

レモンハートの25巻「アブサンの泉」を読めば、なんとなく感じはつかめるんじゃないかな。

BARレモン・ハート 25―気持ちがすごくあったかい 酒コミック (アクションコミックス)

BARレモン・ハート 25―気持ちがすごくあったかい 酒コミック (アクションコミックス)

 

ガブガブ飲むんじゃなくて、職人の声に心を傾けながら、一人静かに飲むおっさんの酒、そんな感じですよ。。。

これ飲んで以降、加速度的に主人公はわっけのわからないけど、ヤバイ状況にどんどん流されていくので、まあ、知らない家で出されたものは飲まない!いらないものはいらないと断る! そうしないと仕事もいつのまにかのっぴきならない状況に追い込まれて、この主人公みたいに原因のわからない死にかたしますよ...

 

もう、自分でも何か書いているかよくわからない飯テロ、怪奇メシでしたー

どんどんぱちぱちー

(頼む!☆ボタンおしてくれ 読者でもいいんだ!

パワポ企画書が上手くなる怪奇小説たち

会議でね、長ったらしいスライド作るやついるじゃないですか。わかりきったことをずらずらと並べるやつ。間を持たせようとダラダラとね。でもね、上司の心を掴むパワポっていうのはさ、そういうナーコスティックな資料じゃ眠りを誘うだけで、時間の無駄なんですよ。

企画書に必要なのはあの愛内里奈先生もおっしゃっているように、

スリル!

ショック!

サスペンス!

なんですよ。

ま、とにかくね現状に対する不安感を煽って、強烈な解決策でショックを与える!

これが上司が求めている企画書ですよ。

え?やり方がわからない?

じゃ、怪奇小説で学ぼう(ショック!

 

えーとですね、怪奇小説にも色んなサブジャンルがあるのんですが、その中でショッカーと呼ばれるもの(イッー)を紹介したいと思います。ここからパワポに組み込めるショックの与え方を学ぶんだ!(学ぶんだ)

 

「塔」マーガニタ・ラスキ

怪奇礼讃 (創元推理文庫)

去年復刊されましたね、怪奇礼讃。

昨日の時事口論でも話題に上がってましたが、早川と創元どちらがえらい問題は、怪奇小説を出版しているので僕は創元のほうが偉いと思っています。(お、そうだな

えーと、この塔という短編はですね、不安のあおり方が上手い! 前半を読むと古い幽霊ものかなと思うんですけど、後半塔のくだりになってくると徐々にヒッチコック的恐怖に変わって来ます。そして最後の一文!これ読んだら、普段は屁理屈こね回してる上司もヒエッとなること間違いなし。上司をびびらせたいあなたは必読。

 

②泉鏡花 海異記

日本怪奇小説傑作集1 (創元推理文庫)

泉鏡花をはじめて読んだのがこの短編だったんですけれど、正直驚きましたね。

なんと2018年の超情報化社会のエッジで生きているぼくにもめちゃくちゃ怖かった。。。明治ですよ、そんな昔のものが怖いわけねえじゃん(な)と思っていた僕はガツンとやられましたね。温故知新(違う?)やはりね、古いものでも現代に生き残っているものは理由があって、きちんと敬意を払うべきだと反省させられました。

語りの構造はちょっと上の「塔」と似ていると言うか、あー定番の船幽霊モノね、と思っていると後半のギアチェンジでぎょっとさせられます。そのもって行きかたがうまい。やはりそれは導線...企画書にも結論まで持っていくための導線をどうはるか、意識していきたいですね。。。

 

③ロルドの恐怖劇場

ロルドの恐怖劇場 (ちくま文庫)

まあ、これもう全部ショッカーな話ばっかりなので、特にこれだってわけじゃないんですけど。なんていうのかな、アンソロにショッカーが入っていると、いいアクセントになるんですよ。でも、そればっかだと....まあ、何事も過ぎたるは、及ばざるが如しってことでやりすぎはよくない。パワポもね、3枚くらいで「現状」、「問題」、「解決」の3枚くらいでいいなと、ロルドを読むと思うわけです。。。ま、あとは予算と期間かな、人員調整必要かもしれないで、そこはしっかり最後書いておこう。

 

どうでしょう、上司をギャフンといわせるパワポが書けそうでしょうか。

もうこういうアオリでブログかくのやめよう。それでは、また。

(読者ボタンおしてくれええ)

 

 

転職するときに読みたい雑誌「スペクテイター」

みなさん、転職活動してますか!?してますー、イエーみたいなね。空前の売り手市場らしいですから。もうさっさと転職したほうがいいですよ。

転職するとき一番肝要なのは、自分の視野を広げて今後を考えることなんですけど(じゃないかな)、意外とねえ、難しいですよ。だってねえ普段の自分に縛られているじゃないですか視野が。

そこをこじ開けてくれるのが雑誌「スペクテイター」なんです。

ハイ、紹介

①ポートランドの小商い

スペクテイター〈34号〉 ポートランドの小商い

ファー、この表紙見てください。この潔さ&力強ささりげなさ、ね、これはやはり内容の自信の表れ。世に出回っているオーバードーズな表紙の雑誌と比べてくださいよ。オレは中身で勝負するぞ、と雑誌が語りかけてくるじゃあありませんか錯乱。

でポートランド。ここ3年?4,5年?くらいからまあ、なんちゅうかこう働き方?っていうところでかなり注目されている街ですよね。まあ、読んでみるとね個人商店が強いというかDIY精神が買い手側にも根付いていると言うか、なんか生きやすそうな街だなっていうのがひしひし伝わってくるんですよ。日本でいうと...鎌倉シティみたいなイメージかしら。英語しゃべれないけど海外で働くならポートランドで働きたい。本当の意味でのクオリティオブライフイズストレンジを体現できている街だよなあああ。

コレを読むと、「ま、いっちょオレもSEなんかやめて、個人の印刷所かブリュワリーでも開くか!」という気持ちがふつふつわいてくること間違いなし。

大企業に勤めるだけが、幸せじゃないよねって夢が見れるそんな号。

 

②小商い

スペクテイター〈27号〉 小商い

まーた、小商い。スペクテイターは小商いしかやってないのか?いやそんなことはない。最新号はつげ義春特集だ、そっちも買おう。

この号は日本の小商いが特集されてますね。ま、ちょっとヒッピーくずれ臭がするので、そこはまあアレなんですけど。ただ、ポートランドよりもぐっと身近だし、リアリティのある小商いが紹介されてますよ。(でもなんで日本の小商いは貧乏に見えるんだろうね)まあ、ね、インタビューされている方はみんないい顔してますよ。充実してますっていうね。やっぱりこれはねJRの運行管理SEにはできない顔ですよ。

これを読むと「オレもいっちょ京都の裏町でディスコだけ集めたレコード屋やろうかなあ」という儚い夢がみれますよ。いや、でもこういう生き方もアリだなと思うと気が楽になるし、せっぱつまった転職は必ず失敗しますから、凝り固まった転職観をもみほぐしてくれるには最良の一冊。

 

③WORKING

Spectator 22

だからスペクテイターは働く系の特集しかしないのか!いやそうではない伝説の自販機サブカル雑誌「JAM」の特集号もある。そっちも買え。

この号ですっごくいい記事は「就職しないで生きるには」シリーズに出ていた人に改めてインタビューしているヤツなんですが。よくノンフィクションなんか読んだりしてると、その本が昔であればあるほど、この人達って今はどうなったんだろうっていつも気になっていたんですけど、そういう気持ちにジャストミートしたこの良企画。ああ、やっぱり芯をもって働いている人は何十年たっても目の輝きはかわらねえなと安心させてくれること間違いなし。

転職もね、あれ?転職の話でしたよね。まあ、自分で決めたことをまあ、間違ってるかもしれないけど、それが答えだ!とやりとおす胆力があればなんとかなりますよ。と言うことを教えてくれるナイスな号ですよ。

 

えっと今、「転職 後悔」でぐぐったら7,180,000 件 でてたんでね、「転職 成功」は 1,060,000 件なんで、うーんこれはやっぱり転職しないで、今は状況が悪くてもね、じっと耐えてやりすごす。そういう選択肢が安牌かもしれませんね。

 

でも、スペクテイターは本当にいい雑誌だからみんな定期購読しようぜ! 

 

再び読書を始めるためのアンソロジーたち

時間がないけど、いい小説が読みたい!この欲求を満たしてくれるのが、「アンソロジー」です。

 

子育てしてるとやっぱり時間がなくて、本を読む暇も...いや、まあ本は読んでいたし買ってた!本だけは!本だけは死守した育児生活でした(?)。ま、ひとつくらい趣味続けてないと持たないですよ、乳幼児の育児は。ただ、やっぱり長いものは読めなくなっていましたね。子供がリンゴ食べている隙に読む!いないいないばあに気をとられている間に読む!みたいな。そうするとどうしても短編になる。で、短編もできれば色んなものを読みたいとなると、ありがたいのがアンソロジー。

詩文の美しいものを選び集めた本。詞華(しか)集。
▷ anthology

今アンソロジーでぐぐったら上みたいなこと書いてありましたね。まこれアンソロジーと言う言葉のグーグル翻訳なんで微妙にずれているような気がしますけど。でもいいですね、美しいものを選び集めた本。高尚な感じがして非常にいい。

 

まあ、ボクくらいね、アンソロジーに精通しちゃうとやっぱ選者買いですよね。

英文、奇妙な話なら西崎憲

SFなら中村融 

日本の怪奇小説なら東雅夫

とにかく、この人たちが編んでいるアンソロが出たらマストバイなわけです。

では紹介。

 

①短編小説日和 英国異色傑作選 西崎憲選

短篇小説日和―英国異色傑作選 (ちくま文庫)

もう、表紙がね。。。なんですかこれふくろう人間がプリズムもってなんかやってる?ああ、異色!奇妙奇天烈摩訶不思議、これ読んだらもうもうイギリスは不気味すぎていけないですよ。中に載っている短編も奇妙というか、不穏と言うか。。。一番の短編ですか?強いてあげるなら「豚の島の女王」。

フリークス版瓶詰め地獄とも言うべき奇怪の極北。まあ、アンソロマスターピースなので、ここでなくても見かけることはある短編ですが、初めて読んだときは腰ぬけたなあ。

 

 ②20世紀SF 1980年代 冬のマーケット 中村融 山岸真選

20世紀SF〈5〉1980年代―冬のマーケット (河出文庫)

 ま、結局SFは80年代が一番面白いんです。なんだかんだいってもね。

SFアンソロは色々出てますが、このアンソロにはねジェフ・ライマン「征たれざる国」が入っているんですよ。

もう、ね。この短編読んだら、まあ、もう他のSF物足りなくなりますよ。それくらい超ど級のSF短編。これを並びえるのはグレックベアの「鏖戦」くらいしかないんじゃないかなあ。それくらいの短編ですよ。こういうのをしれっと選んでくる中村氏の慧眼にひれ伏せ!っていう(山岸氏の可能性もありますが)

まあ、このアンソロシリーズ物で50年から90年だいの6冊出ているのですが、まずはここからはじめるのがオススメです。

 

③幻妖の水脈 東雅夫選

日本幻想文学大全 I 幻妖の水脈 (ちくま文庫)

もうね、目次見たらおしっこもれそうなラインナップ!

いいですか、はいこれどん!

紫式部『源氏物語』より「夕顔」円地文子訳
『今昔物語』より「水の精が人の顔を撫でる話」「鬼のため妻を吸い殺される話」「馬に化身させられた僧の話」「大きな死人が浜にあがる話」福永武彦訳
上田秋成『雨月物語』より「白峯」石川淳訳
小泉八雲『怪談』より「耳無芳一のはなし」平井呈一訳
夏目漱石「夢十夜」
幸田露伴「観画談」
泉鏡花「高野聖」
柳田國男『遠野物語』より「二二」「三三」「五五」「七七」「九九」
折口信夫「死者の書」
内田百閒「冥途」
佐藤春夫「女誡扇綺譚」
江戸川乱歩「押絵と旅する男」
葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
稲垣足穂『一千一秒物語』より「月から出た人」「A MEMORY」「黒猫のしっぽを切った話」「ポケットの中の月」「月光密造者」「A TWILIGHT EPISODE」「コーモリの家」「A MOONSHINE」
久生十蘭「予言」
坂口安吾「桜の森の満開の下」
日影丈吉「月夜蟹」
三島由紀夫「仲間」
澁澤龍彦『唐草物語』より「火山に死す」
都筑道夫「風見鶏」
小松左京「牛の首」

 

 長い!けどね、見て下さい、古い紫式部から最新の(?)小松左京まで日本の怪奇小説のど真ん中を網羅したラインアップ。言ってみればオアシスのライブベスト版!意味わからなくても中盤が本当に熱い!熱すぎる。

高野聖から遠野物語につないで、その後死者の書と冥土ですよ。はあ!みたいな。もうこの本出た後、だれも日本の怪奇小説アンソロ編めないじゃん、というくらいマスタピース目白押し、短編のデンプシンロールだにぃ!となんかもうわけわからなくなってますけど、この一冊を読めば、日本文学のもう一つの流れが把握できます。(真面目

 

どうでしょうか、最近本読めてないなあ、また読みたいなあという方はまずはアンソロから手をつけてみてはいかがでしょうかー ほんはかぱっぱ~

 

だれか読者になってくれえええ、明日のブログのモチベーションが...