茶碗蒸しの中 de 書評ぶろぐ

病気をきっかけに2年ほど主夫をしてました。 好きなマンガ、小説や主夫業についてツラツラ書きたいです、ほへ。

再び読書を始めるためのアンソロジーたち

時間がないけど、いい小説が読みたい!この欲求を満たしてくれるのが、「アンソロジー」です。

 

子育てしてるとやっぱり時間がなくて、本を読む暇も...いや、まあ本は読んでいたし買ってた!本だけは!本だけは死守した育児生活でした(?)。ま、ひとつくらい趣味続けてないと持たないですよ、乳幼児の育児は。ただ、やっぱり長いものは読めなくなっていましたね。子供がリンゴ食べている隙に読む!いないいないばあに気をとられている間に読む!みたいな。そうするとどうしても短編になる。で、短編もできれば色んなものを読みたいとなると、ありがたいのがアンソロジー。

詩文の美しいものを選び集めた本。詞華(しか)集。
▷ anthology

今アンソロジーでぐぐったら上みたいなこと書いてありましたね。まこれアンソロジーと言う言葉のグーグル翻訳なんで微妙にずれているような気がしますけど。でもいいですね、美しいものを選び集めた本。高尚な感じがして非常にいい。

 

まあ、ボクくらいね、アンソロジーに精通しちゃうとやっぱ選者買いですよね。

英文、奇妙な話なら西崎憲

SFなら中村融 

日本の怪奇小説なら東雅夫

とにかく、この人たちが編んでいるアンソロが出たらマストバイなわけです。

では紹介。

 

①短編小説日和 英国異色傑作選 西崎憲選

短篇小説日和―英国異色傑作選 (ちくま文庫)

もう、表紙がね。。。なんですかこれふくろう人間がプリズムもってなんかやってる?ああ、異色!奇妙奇天烈摩訶不思議、これ読んだらもうもうイギリスは不気味すぎていけないですよ。中に載っている短編も奇妙というか、不穏と言うか。。。一番の短編ですか?強いてあげるなら「豚の島の女王」。

フリークス版瓶詰め地獄とも言うべき奇怪の極北。まあ、アンソロマスターピースなので、ここでなくても見かけることはある短編ですが、初めて読んだときは腰ぬけたなあ。

 

 ②20世紀SF 1980年代 冬のマーケット 中村融 山岸真選

20世紀SF〈5〉1980年代―冬のマーケット (河出文庫)

 ま、結局SFは80年代が一番面白いんです。なんだかんだいってもね。

SFアンソロは色々出てますが、このアンソロにはねジェフ・ライマン「征たれざる国」が入っているんですよ。

もう、ね。この短編読んだら、まあ、もう他のSF物足りなくなりますよ。それくらい超ど級のSF短編。これを並びえるのはグレックベアの「鏖戦」くらいしかないんじゃないかなあ。それくらいの短編ですよ。こういうのをしれっと選んでくる中村氏の慧眼にひれ伏せ!っていう(山岸氏の可能性もありますが)

まあ、このアンソロシリーズ物で50年から90年だいの6冊出ているのですが、まずはここからはじめるのがオススメです。

 

③幻妖の水脈 東雅夫選

日本幻想文学大全 I 幻妖の水脈 (ちくま文庫)

もうね、目次見たらおしっこもれそうなラインナップ!

いいですか、はいこれどん!

紫式部『源氏物語』より「夕顔」円地文子訳
『今昔物語』より「水の精が人の顔を撫でる話」「鬼のため妻を吸い殺される話」「馬に化身させられた僧の話」「大きな死人が浜にあがる話」福永武彦訳
上田秋成『雨月物語』より「白峯」石川淳訳
小泉八雲『怪談』より「耳無芳一のはなし」平井呈一訳
夏目漱石「夢十夜」
幸田露伴「観画談」
泉鏡花「高野聖」
柳田國男『遠野物語』より「二二」「三三」「五五」「七七」「九九」
折口信夫「死者の書」
内田百閒「冥途」
佐藤春夫「女誡扇綺譚」
江戸川乱歩「押絵と旅する男」
葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
稲垣足穂『一千一秒物語』より「月から出た人」「A MEMORY」「黒猫のしっぽを切った話」「ポケットの中の月」「月光密造者」「A TWILIGHT EPISODE」「コーモリの家」「A MOONSHINE」
久生十蘭「予言」
坂口安吾「桜の森の満開の下」
日影丈吉「月夜蟹」
三島由紀夫「仲間」
澁澤龍彦『唐草物語』より「火山に死す」
都筑道夫「風見鶏」
小松左京「牛の首」

 

 長い!けどね、見て下さい、古い紫式部から最新の(?)小松左京まで日本の怪奇小説のど真ん中を網羅したラインアップ。言ってみればオアシスのライブベスト版!意味わからなくても中盤が本当に熱い!熱すぎる。

高野聖から遠野物語につないで、その後死者の書と冥土ですよ。はあ!みたいな。もうこの本出た後、だれも日本の怪奇小説アンソロ編めないじゃん、というくらいマスタピース目白押し、短編のデンプシンロールだにぃ!となんかもうわけわからなくなってますけど、この一冊を読めば、日本文学のもう一つの流れが把握できます。(真面目

 

どうでしょうか、最近本読めてないなあ、また読みたいなあという方はまずはアンソロから手をつけてみてはいかがでしょうかー ほんはかぱっぱ~

 

だれか読者になってくれえええ、明日のブログのモチベーションが...